【書籍レビュー】ゾーン 「勝つ」相場心理学入門

この記事の所要時間: 315

ゾーン 「勝つ」相場心理学入門

(出版:パンローリング 著者:マーク・ダグラス)

オススメ度:★★★☆☆

概要

日本では2002年の出版だが、いまだに相場心理学の分野では他の追随を許さない。個人投資家の投票によって決まるブルベア大賞の特別賞に2度輝いている。相場の世界に足を踏み入れたなら、必ず一度は読んでおきたい超定番の一冊です。

構成

  • 第1章 成功への扉――ファンダメンタル分析か、テクニカル分析か、それとも心理分析か
  • 第2章 トレードの誘惑(そして落とし穴)
  • 第3章 責任を取る
  • 第4章 一貫性――心理状態
  • 第5章 認識の力学
  • 第6章 マーケットの観点
  • 第7章 トレーダーの優位性――確率で考える
  • 第8章 信念の役割
  • 第9章 信念の性質
  • 第10章 信念がトレードに及ぼす影響
  • 第11章 トレーダー的思考法

感想

著者のマーク・ダグラスは、精神科医などではなく、れっきとしたトレーダー。自身のトレードでの体験を元に、トレードに必要な心理状態を保つためのテクニックをみっちりと伝授してくれる内容です。トレーダーによるトレーダーのためのメンタル本ということで、このジャンルでは不動の地位を築いているのでしょう。

とは言っても、やはりメンタル本ですから、具体的なトレードテクニックなどはほとんど触れられません。チャートや挿絵なども一切なしです。「こうやれば勝てる」といった短絡的な情報を求めている読者にとっては、期待外れになるはずです。翻訳もかなり読みにくいので、最後まで読むこと自体が試練だと思います。勝つための近道を求めずに、安定して勝てるように自己改善を取り組んでいきたいなら、是非とも読んでみるべきだと思います。

安定して勝つためには、「ゾーン」という心理状態が必要だと著者は主張します。スポーツでもよくゾーンという言葉が使われるように、トレードもスポーツもよく似ていると思いました。とくに野球のバッティングについて言われることに共通点が多いような気がします。

トレードをしているうちに、メンタルの重要性をたびたび痛感します。有効だと思われる売買ルールがあっても、それを忠実に実行することが至難の業です。上がると期待してルールが完成する前にフライングして買ってしまった後に反落し、結局はルールを満たしていないのに損失を出してしまう。私にはこんなことがたびたびあります。メンタル崩壊して無茶苦茶なトレードをして大損することも。やはりメンタルが一番重要なんだと思うのですが、それは一朝一夕に改善されるものではありません。近道を求めずに、地道に取り組むべき課題なのでしょう。

手法の本ではないので、読めばすぐにマスターできるという類のものではありません。バッターにとっての素振りであり、僧侶が修行するときのお経のようなもの。トレードで生き残りたければ、この本はちょっとずつ何度でも読み返していくべきだと思います。

まとめ

確かに抽象的だし、翻訳も読みにくい。しかし、下記の症状に思い当たるならば必ずよむべき。

  • 相場予測がなかなか当たらない。
  • 勝てそうなトレードを厳選して仕掛ける。
  • 大きめの損失を出してショックを受けることがある。
  • 損失を恐れてエントリーを躊躇することがある。
  • 期待してルール完成前にフライングすることがある。
  • 含み益が損失になることを恐れて早めに手仕舞うことがある。
  • 勝っている時は強気に勝負し、負けている時は慎重になる。

本書が難しかったという方には、DVD版がオススメです。

【DVDレビュー】「ゾーン」 プロトレーダー思考養成講座

2014.06.24

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